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写真集小冊子
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造成地を横切る道路は新しくきれいで、まっすぐだった。街路灯の灯りだけが点々と向こうまでつづいていた。初めてそれを見たとき、僕は知らないところへ来たのだと実感した。そこには誰もいなかった。
20世紀が終わろうとしていた。
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学生時代を過ごした2000年代初頭の多摩ニュータウンを描写した写真集。
2013年に開催した写真展に合わせて、展示と同じ構成のZINEを制作。「撮影者の視点を追体験する」という展示の仕掛け(水平線の位置をすべて揃えて掲示)を冊子のレイアウトにも再現した。
2013年初版発行
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¥500
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